![]() 抗体及びその誘導体
专利摘要:
a)aに示すBXhVH1、BXhVH2、BXhVH3、BXhVH4、BXhVH5、HuVHWOv及び前記配列の変異体から選択される配列を含む可変重鎖及び/又はb)bに示すBXhVL1、BXhVL2、BXhVL3、BXhVL4、BXhVL5、BXhVL6、BXhVL7、BXhVL8及び前記配列の変異体から選択される配列を含む可変軽鎖を含む抗TrkAを提供する。また、TrkA結合性誘導体も提供する。本発明の抗体又は誘導体は、疼痛治療を含む多くの療法において有用である。 公开号:JP2011514314A 申请号:JP2010544733 申请日:2009-02-04 公开日:2011-05-06 发明作者:ダンブロシオ ダニエレ;ベニグニ ファビオ 申请人:レイ ライン ジェノミクス エッセ.ピ.ア.Lay Line Genomics S.P.A.; IPC主号:C07K16-28
专利说明:
[0001] 本発明は、抗体及びその誘導体、特にヒト化抗体及びその誘導体に関する。] 背景技術 [0002] 神経成長因子(NGF)は、2つの膜受容体を介して作用する。膜受容体の1つは比較的親和性の低いp75受容体である。もう1つは親和性の高い受容体(140KDa)(TrkA)である。] [0003] NGFは、様々な神経変性障害(アルツハイマー病等)、糖尿病及びハンセン病等の様々な障害の治療において使用することができる可能性がある。] [0004] しかしながら、NGFは望ましくないアゴニスト特性を有し得る。アゴニスト特性の例としては、疼痛感受性の増加が挙げられる。従って、NGF−TrkA系は疼痛治療の対象となる可能性がある。] [0005] 様々な抗TrkA抗体が製造されている。その1つは、国際公開第WO97/21732号(マギル大学)において5C3と記載されているモノクローナル抗体である。しかしながら、このモノクローナル抗体はTrkAアゴニストであり、痛みを減少させるために有用ではない。すなわち、TrkAに結合した際に、この抗体はTrkAの機能的活性化を防止しない。] [0006] MNAC13として知られている抗TrkAモノクローナル抗体が国際公開第WO00/73344号(Societa Italiana Per La Ricerca Scientifica)に開示されている(欧州特許第118138号(Lay Line Genomics SpA)も参照されたい)。この抗体及びその各種誘導体は、様々な生物系においてTrkAの機能的活性化を防止するために有効であるとされている。MNAC13モノクローナル抗体は標準的な侵害受容試験に使用され、顕著な痛覚鈍麻を生じさせることが分かっている。] [0007] MNAC13モノクローナル抗体の単一鎖Fv(ScFv)変異体(MNAC13 ScFv)が国際公開第WO00/73344号に開示されている。この変異体は、VL領域のC末端とVH領域のN末端を結合するリンカーポリペプチドによって結合されたより大きな抗体の軽鎖及び重鎖可変領域を含む。この変異体は、MNAC13と同程度に効率的にTrkAと結合することが判明している。軽鎖及び重鎖可変領域の配列を国際公開第WO97/21732号に記載された抗体の対応領域と比較すると、総合的な配列相同性は低いことが判明した。] [0008] 国際公開第WO06/131952号(Lay Line Genomics SpA)は、慢性の痛みの治療における抗TrkA抗体の使用について開示している。持続的な疼痛モデル、特に慢性絞扼性神経損傷(CCI)モデルを使用して証拠を提示している。] [0009] 国際公開第WO06/137106号(Lay Line Genomics SpA)は、NGFとTrkAの結合を阻害することができる抗TrkA抗体と、痛みを治療又は予防するための少なくとも1種のオピオイド鎮痛薬と、を使用することを開示している。このような併用療法により、少ないオピオイド投与量で同程度の疼痛寛解をもたらすことができるとされている。投与量を減少させることができるため、疼痛治療におけるオピオイド副作用を減少させるために有用であり得る。] [0010] 国際公開第WO05/061540号(Lay Line Genomics SpA & Scuolo Internazionale Superiore Di Studi Avanzati−Sissa)は、結晶学的研究から得られた構造データを最初のヒト化設計段階を行うために使用する、抗体のヒト化方法を開示している。例えば、国際公開第WO05/061540号では、国際公開第WO00/73344号に開示されている抗TrkA抗体及び抗NGF抗体を出発点とし、開示された方法を使用してそれらを再設計する。] [0011] 国際公開第WO05/061540号に開示されたヒト化抗体は有用だが、有効な治療の可能性を拡大するためのヒト化抗体が求められている。] [0012] 本願発明者らは、国際公開第WO05/061540号に開示されていない様々な抗TrkA抗体及びその誘導体を見出した。また、本願発明者らは、それらの抗体の有用性を示すデータを得た。本発明がなされる前には、それらの抗体は当業界において知られておらず、上記データを予測することは不可能だった。] [0013] 本発明の第1の態様は、 a)図1aに示すBXhVH1(SEQID NO.1)、BXhVH2(SEQ ID NO.2)、BXhVH3(SEQ ID NO.3)、BXhVH4(SEQ ID NO.4)、BXhVH5(SEQ ID NO.5)、HuVHWOv(SEQ ID NO.6)及び前記配列の変異体から選択される配列を含む可変重鎖及び/又はb)図1bに示すBXhVL1(SEQ ID NO.7)、BXhVL2(SEQ ID NO.8)、BXhVL3(SEQ ID NO.9)、BXhVL4(SEQ ID NO.10)、BXhVL5(SEQ ID NO.11)、BXhVL6(SEQ ID NO.12)、BXhVL7(SEQ ID NO.13)、BXhVL8(SEQ ID NO.14)及び前記配列の変異体から選択される配列を含む可変軽鎖を含む抗TrkA抗体を提供する。] 図1a 図1b [0014] また、TrkAに結合することができる、前記抗体の誘導体を提供する。] [0015] より好ましくは、抗体は、a)に記載する可変重鎖及びb)に記載する可変軽鎖の両方、すなわち、以下の軽鎖及び重鎖の組み合わせの1つを含む。 BXhVH1VL1、BXhVH1VL2、BXhVH1VL3、BXhVH1VL4、BXhVH1VL5、BXhVH1VL6、BXhVH1VL7、BXhVH1VL8、 BXhVH2VL1、BXhVH2VL2、BXhVH2VL3、BXhVH2VL4、BXhVH2VL5、BXhVH2VL6、BXhVH2VL7、BXhVH2VL8、 BXhVH3VL1、BXhVH3VL2、BXhVH3VL3、BXhVH3VL4、BXhVH3VL5、BXhVH3VL6、BXhVH3VL7、BXhVH3VL8、 BXhVH4VL1、BXhVH4VL2、BXhVH4VL3、BXhVH4VL4、BXhVH4VL5、BXhVH4VL6、BXhVH4VL7、BXhVH4VL8、 BXhVH5VL1、BXhVH5VL2、BXhVH5VL3、BXhVH5VL4、BXhVH5VL5、BXhVH5VL6、BXhVH5VL7、BXhVH5VL8、 又はHuVHWOv/HuVLWO。] [0016] 望ましくは、抗体の誘導体は、図1a及び図1bにおいて各配列について下線を付した領域及び下線を付した領域当たり2以下(好ましくは1以下)のアミノ酸変化を有するそれらの変異体から選択される少なくとも1つのCDR領域を有する。] 図1a 図1b [0017] より望ましくは、抗体の誘導体は、図1a及び図1bにおいて各配列について下線を付した領域及び下線を付した領域当たり2以下(好ましくは1以下)のアミノ酸変化を有するそれらの変異体から選択される複数のCDR領域を有する。] 図1a 図1b [0018] 従って、抗体の誘導体は、(任意に1以上の他のCDR領域と組み合わせて)1、2、3、4、5又は6つのCDR領域を含む。] [0019] 好ましくは、抗体の誘導体は、少なくとも重鎖の第3のCDR領域、より好ましくは少なくとも重鎖及び軽鎖の第3のCDR領域を含む。] [0020] ただし、より望ましくは、抗体の誘導体は、図1a及び図1bにおいて各配列について下線を付した6つのCDR領域又は下線を付した領域当たり2以下のアミノ酸変化を有するそれらの変異体に対応する6つのCDR領域を有する。] 図1a 図1b [0021] 多くの場合、CDR配列がほとんど又は全く変化していないことが好ましい。従って、1、2、3、4、5又は6つのCDR領域は、図1a及び図1bに示すような同一のアミノ酸配列を有することができる。] 図1a 図1b [0022] フレームワーク領域については、誘導体は、図1a及び図1bに示す下線を付していない配列及びそれらの配列と少なくとも75%(例えば、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は少なくとも98%)のアミノ酸配列相同性を有するそれらの変異体から選択される少なくとも1つのフレームワーク領域を有することが好ましい。] 図1a 図1b [0023] アミノ酸配列相同性は、配列をギャップがないように単純に並べ合わせ、配列の相違を判定することによって決定することができる。] [0024] 配列はKabat付番法に従って並べ合わせ、配列相同性を決定することができる(Kabat,Sequences of Proteins of Immunological Interest,National Institutes of Health,Bethesda MD,1987 & 1991を参照)。Kabat付番法については、国際公開第WO05/061540号に記載されている(Chothia & Lesk,J.Mol.Biol.,196,901(1987)及びChothia et al.,Nature,342,878(1989)も参照)。] [0025] あまり好ましくはないが、1以上のギャップ(例えば、1以上のアミノ酸挿入/欠失)があってもよく、ギャップにはギャップペナルティを割り当てることができる。] [0026] 配列相同性は、配列分析ソフトウェア(例えば、BLASTN又はBLASTP(www. ncbi.nlm.nih.gov/BLAST/で入手可能)を使用して決定することができる。BLASTN(ヌクレオチド配列用)によって2つの配列を比較する(例えば、2つの配列を「Blast」する)ためのデフォルトパラメータは、reward for match=1、penalty for mismatch=2、open gap=5、extension gap=2である。BLASTPをタンパク質配列に使用する場合には、デフォルトパラメータは、reward for match=0、penalty for mismatch=0、open gap=11、extension gap=1である。] [0027] より好ましくは、複数のフレームワーク領域が存在し、複数のフレームワーク領域は、図1a及び図1bに示す下線を付していない配列及びそれらの配列と少なくとも75%(例えば、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は少なくとも98%)のアミノ酸配列相同性を有するそれらの変異体から選択される。] 図1a 図1b [0028] 図1a及び図1bに示す各鎖は、4つのフレームワーク領域を有する。従って、少なくとも2、少なくとも3又は4つのそのような領域/それらの変異体が存在することが好ましい。] 図1a 図1b [0029] 最も好ましくは、4つのフレームワーク領域の全て又はそれらの変異体が存在する。] [0030] 1以上の変異体フレームワーク領域が存在する場合には、これらの領域は、対応する位置においてマウスの配列に存在するアミノ酸を変化させるアミノ酸置換を含まないことが通常は好ましい。] [0031] 比較として使用することができる関連するマウスのアミノ酸を図1a及び図1bにそれぞれ示す(mVHEP及びmVLEP)。ただし、mVHEP及びmVLEPに示すイタリック体のアミノ酸はマウス由来ではないと考えられる。これらの位置において、マウス由来であると考えられる残基を、図1a及び図1bにおいてイタリック体で示す残基の順に以下の表に示す。] 図1a 図1b [0032] ] [0033] 従って、1以上のフレームワーク領域のヒト化の割合は、必ずしもマウス残基の割合を増加させないアミノ酸置換によって減少する場合がある。] [0034] これは、保存的な非マウスアミノ酸置換及び/又は非保存的な非マウスアミノ酸置換によって生じ得る。] [0035] ただし、保存的置換が最も好ましい。] [0036] アミノ酸は以下のように分類することができる。 第I群(疎水性側鎖):M、A、V、L、I; 第II群(中性の親水性側鎖):C、S、T、N、Q; 第III群(酸性側鎖):D、E; 第IV群(塩基性側鎖):K、R; 第V群(主鎖の配向に影響を及ぼす残基):G、P 第VI群(芳香族側鎖):F,Y、W;] [0037] 保存的アミノ酸置換は同じ群のアミノ酸の置換を伴い、非保存的アミノ酸置換は異なる群のアミノ酸の交換を伴う。] [0038] 軽鎖及び/又は重鎖の異なる領域に存在する配列にかかわらず、本発明の抗体又は誘導体は所定の機能的特性を有することが好ましい。] [0039] TrkAへの結合に加えて、本発明の抗体又は誘導体は、NGFのTrkAへの結合を阻害又は減少させることができることが好ましい。] [0040] 好ましくは、本発明の抗体又は誘導体は、NGFのTrkA受容体への結合によって誘起され得る1以上の生物学的活性を阻害又は減少させることができる。] [0041] 従って、本発明の抗体又は誘導体は、NGFのTrkAへの結合によって誘起され得る1以上の活性のアンタゴニストである(アゴニストではない)ことが好ましい。このようにして、本発明に係る抗体及びその誘導体は、TrkAの機能的活性化を好適に防止する。抗体及びその誘導体によるTrkAの機能的活性化の阻害により、生体内において痛覚消失が生じ得る。] [0042] 様々な検定法を使用することができる。] [0043] 標準的な検定法は、PC12細胞をNGFと共に培養し、侯補を評価してNGF誘発神経突起成長の進展を減少させるために有効であるか否かを確認する古典的なPC12インビトロ検定である。このモデルは、例えば国際公開第WO00/73344号において使用されている。] [0044] 別の検定法では、好ましい抗体は、TrkA−IgG結合検定において0.1を超えるOD450/630nm値を有する(図2を参照)。OD450/630nm値は0.2よりも大きいことがより好ましい。OD450/630nm値は0.3よりも大きいことが最も好ましい。] 図2 [0045] さらに別の検定法では、好ましい抗体又はその誘導体は、実施例に記載するFACS検定においてTF1細胞のFACS染色を増加させる(表2を参照)。好ましくは1.0倍を超える増加である。より好ましくは、少なくとも1.5倍、少なくとも2.0倍又は少なくとも2.5倍の増加である。最も好ましくは、少なくとも3.0倍の増加である。] [0046] さらに別の検定法は、本発明の医学的使用に関して後述するように、痛み減少検定を含む(医療用途においては、抗体及びその誘導体は疼痛反応の点で痛反応の点でアゴニストよりもアンタゴニストとして機能することが特に望ましい)。] [0047] 望ましい本発明の抗体及び誘導体は、TrkBよりも高い親和性でTrkAに結合するという点において選択的である(例えば、図2に示す黒と白のバーを比較されたい)。] 図2 [0048] 例えば、本発明の抗体及び誘導体は、TrkBに対する結合親和性の少なくとも2倍、少なくとも4倍、少なくとも6倍の結合親和性をTrkAに対して有することが好ましい。] [0049] TrkBよりもTrkAに対して高い結合親和性を有することにより、選択性が高まると共に望ましくない副作用の危険性が減少する。] [0050] 結合親和性は、図2に示すような比較結合調査によって容易に評価することができる。] 図2 [0051] 特に好ましい本発明の抗体は、BXhVH3VL3、BXhVH5VL1及びBXhVH5VL3からなる軽鎖及び重鎖の組み合わせのいずれかを含む。] [0052] これらの組み合わせにより、図3で示す検定において最良の結果が得られた。] 図3 [0053] 好ましい誘導体は、BXhVH3VL3、BXhVH5VL1又はBXhVH5VL3の誘導体である。] 図面の簡単な説明 [0054] 各重鎖のアミノ酸配列アラインメントを示す。 各軽鎖のアミノ酸配列アラインメントを示す。 COS7細胞におけるヒト化MNAC13変異体の一時的発現に関する実験によって得られた各クローンの上清に関するTrkA−IgGに対する抗原結合特異性の結果を示す。 TF1細胞に発現させたTrkAに対する抗体の細胞結合を細胞蛍光分析によって分析した実験の結果を示す。 図3(BXhVH3VL3、BXhVH5VL1、BXhVH5VL3、HuMNACWOv)から特定された最良のバインダーをHuMNACWOと比較した分析の結果を示す。 マウスMNAC13抗体(muMNACEP)、chimMNAC13、HuMNACWO及びHuman IgG1(標準対照)を使用して各ヒト化侯補について平行して検定を行った結果を示す。 定常領域(定常領域の第1のアミノ酸には下線を付した)を含むBXhVH5VL1の重鎖及び軽鎖を示す。 定常領域(定常領域の第1のアミノ酸には下線を付し、位置297Aを太字及び下線で示す)を含むBXhVH5VL1 N297Aの重鎖を示す。 huTrkA発現細胞株に結合するBXhVH5VL1及びBXhVH5VL1 N297Aを示す。 ヒト肥満細胞株HMC−1におけるNGF誘発MIP−1b産生に対する各抗体の影響を示す。 BXhVH5VL1 N297Aと比較した場合のTHP1細胞のFc受容体に結合した細胞へのBXhVH5VL1の結合を示す。 rhNGFと同時投与した場合のBXhVH5VL1 N297A又は対照hIgGの局所皮内注射の鎮痛作用を実証する実験を示す。 rhNGFと同時投与した場合のmuMNACEP又は対照mIgGの局所皮内注射の鎮痛作用を実証する実験を示す。 NGF誘発疼痛動物モデルにおける対照hIgGと比較した場合のBXhVH5VL1 N297Aの全身投与の鎮痛作用を実証する実験を示す。 NGF誘発疼痛動物モデルにおける対照hIgGと比較した場合のmuMNACEPの全身投与の鎮痛作用を実証する実験を示す。] 図3 [0055] 以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。] [0056] 上記説明から明らかなように、様々な抗体及びその誘導体が本発明の範囲に含まれる。] [0057] これらの抗体及びその誘導体は、以下に記載する用途等の多くの用途を有する。] [0058] 医療用途 本発明の抗体又は誘導体は、医学において使用することができる。] [0059] 発明の抗体又は誘導体は、以下に記載する様々なカテゴリの様々な障害/症状を治療するために使用することができる。] [0060] 従って、本発明は、以下に記載する症状の治療方法であって、前記症状を治療するために、治療有効量の本願明細書に開示する抗体又は誘導体を治療(投与)を必要とする被投与者、好適には哺乳類の被投与者、特にヒトの被投与者に投与することを含む方法を提供する。] [0061] また、本発明は、本願明細書に開示する抗体又は誘導体の、以下に記載する症状を治療するための薬剤の製造における使用を提供する。] [0062] また、本発明は、本願明細書に開示する抗体又は誘導体と、以下に記載する症状を治療するための被投与者による使用方法を指示する説明書と、を含むキットを提供する。] [0063] 「治療」という用語は、既存の障害/症状の治療的治療を含む。また、「治療」という用語は予防的治療も含む。さらに、「治療」という用語は、患者の所与の障害/症状が治癒しない場合であっても、1以上の有害な症状が改善されることを含む。例えば、痛みを軽減又は減少させることができる。] [0064] 痛み 好ましい医学的使用は痛みの治療である。] [0065] 国際疼痛研究学会(International Association for the Study of Pain(IASP))によれば、痛みは「実際又は潜在的な組織損傷に関連付けられる及び/又はそのような損傷によって説明される不快な知覚及び感情的な経験」と通常は定義される。あらゆる形態の痛みの本質的な要素は、潜在的な組織損傷について有機体に警告を与える、特異的な高閾値受容体及び神経線維の活性化である。炎症細胞及び炎症過程は多くの痛みの状態に共通する要素である。「急性の痛み(急性疼痛)」という用語は、即時的かつ通常は高い閾値を有し、切り傷、挫傷、火傷等の傷害又は化学刺激によって引き起こされる痛みを意味する。本願明細書において使用する「慢性の痛み(慢性疼痛)」という用語は、急性の痛み以外の炎症性又は神経障害性の痛みを意味する。慢性の痛みは比較的長期間(例えば、数ヶ月又は数年)に及ぶ場合が多く、連続的又は間欠的であり得る。] [0066] 本発明の抗体は、慢性の痛み又は急性の痛みを治療するために使用することができる。] [0067] 慢性の痛みの治療が好ましい。] [0068] 痛みの治療における抗TrkA抗体の使用は、例えば、国際公開第WO00/73344号、国際公開第WO05/061540号、国際公開第WO06/131952号に記載されている。] [0069] 例えば、痛みは、膵臓炎、腎石、子宮内膜症、IBD、クローン病、術後癒着、胆嚢結石症、頭痛、月経困難症、筋骨格痛、捻挫、内臓痛、卵巣嚢腫、前立腺炎、膀胱炎、間質性膀胱炎、術後痛、片頭痛、三叉神経痛、火傷及び/又は創傷の痛み、損傷に関連する痛み、神経性疼痛、筋骨格疾患に関連する痛み、関節リウマチ、変形性関節症、強直性脊椎炎、関節周囲の病理、腫瘍による痛み、骨転移の痛み、HIV感染のいずれかに関連するものであってもよい。] [0070] 痛みを評価するための様々なモデルが知られており、抗体及びその誘導体のスクリーニングに使用することができる。] [0071] 例えば、国際公開第WO00/73344号で開示されているように、痛覚ホットプレート試験(nociception hot plate test)を使用することができる。実験は、抗体及び誘導体を免疫接着因子(immunoadhesin)として使用し、McMahon et al.,Nature Medicine,1,774−780(1995)に従って行うことができる。抗体及び誘導体を、3週間にわたって成体ラットの後足に皮下注入するか、浸透圧ミニポンプによって注入する。炎症又は部分的な神経損傷に続く痛覚過敏状態を模擬するホットプレート試験(Eddy and Leimbach,J.Phar.Exp.Ther.,107,385−393(1953))により、間隔を空けて痛覚感受性を評価する。このような場合、痛覚刺激によって単純な反射作用よりも高い統合協調を推定する反応(足をなめる及び/又はジャンプする)が生じる。上記試験では、所望の温度(通常は56℃)に加熱したプレート(基体)を有する囲いに動物を入れる。対照動物(非関連性抗体を投与)及び抗TrkA抗体及び誘導体を投与した動物における2つの反応(足なめ及びジャンプ)のいずれかの待ち時間を測定する。] [0072] ホットプレート試験を行う代わりに、ホルマリンに対する侵害反応(nociceptive response)を評価することができる。この試験はPorro and Cavazzuti,Prog.Neurobiol.,41:565−607(1993)に開示されており、国際公開第WO06/137106号において使用されている。この試験では、試験前に所与の侯補物質を投与した場合の足なめの減少を分析することによって疼痛反応の減少を評価する。通常は生理的食塩水を陰性対照として使用する。] [0073] また、絞扼性神経損傷(chronic constriction injury(CCI))モデルも周知の動物モデルである。CCIモデルは坐骨神経の慢性絞扼(収縮)を有し、神経性の慢性の痛みを評価するために使用される。CCIモデルはBennett and Xie,Pain,33,87−107(1988)に記載されている。CCIモデルは、例えば国際公開第WO06/131592号において使用されている。] [0074] 癌 また、抗体及び誘導体は癌の治療において使用することができる。] [0075] 様々な癌がTrkAを発現する。TrkAとNGFの相互作用は、腫瘍成長(例えば、前立腺及び膵臓癌)に関与する。特定の癌では、過剰なNGFは神経線維の成長及び浸潤を促進し得る。NGFの作用を阻害することにより、神経腫の形成を有意に抑制することができる。] [0076] また、単に阻害作用を与える代わりに、抗体及び誘導体を細胞毒性物質に結合させ、TrkAを発現する癌細胞を標的とするように使用することができる(詳細は後述する)。] [0077] ただし、抗体及び誘導体を毒素に結合させる必要はない。ADCC(抗体依存性細胞障害)は、抗体及び誘導体が標的細胞を被覆することにより、(例えば、T細胞、補体活性化等によって)攻撃しやすくする免疫応答によって生じる。] [0078] 神経障害 また、抗体及び誘導体は様々な神経障害の治療において使用することができる。] [0079] 上述したように、抗体及び誘導体は神経腫の形成を減少させるために使用することができる。] [0080] また、抗体及び誘導体は神経変性障害の治療において使用することができる。上述したように、NGFはアルツハイマー病の治療において使用することができる可能性があるが、疼痛感受性の上昇を含む、望ましくないアゴニスト特性を有する。本発明の抗体及び誘導体は、NGFの望ましくないアゴニスト作用を減少させるためにそのような治療において有用である可能性がある(以下の「併用療法」の記載も参照されたい)。] [0081] また、本発明の抗体及び誘導体は、神経因性疼痛を治療するために使用することができる。神経因性疼痛は、神経系の病巣又は機能不全によって生じる場合がある。] [0082] 炎症性障害 炎症性障害の治療も好ましい用途である。] [0083] NGFは、炎症過程が生じる末梢部位において肥満細胞、線維芽細胞及びその他の細胞型によって放出される。特に、肥満細胞が基本的な役割を果たすように思われる。肥満細胞はNGFを産生し、その表面において機能的TrkA受容体を発現する。NGF/TrkA系は、発痛炎症シグナルの局所増幅を可能とする正の自己分泌フィードバック機構を介して肥満細胞の活性化を調停すると考えられる。治療することができる炎症性障害の例としては、尿路及び骨盤領域の炎症、変形性関節症、リウマチ性関節炎(rheumatioid arthritis)、喘息が挙げられる。] [0084] その他の障害 上述したように、NGFは糖尿病及びハンセン病の治療において使用することができる可能性があるが、疼痛感受性の上昇を含む、望ましくないアゴニスト特性を有する。本発明の抗体及び誘導体は、NGFの望ましくないアゴニスト作用を減少させるためにそのような治療において有用である可能性がある(以下の「併用療法」の記載も参照されたい)。] [0085] 併用療法 本発明の抗体又はその誘導体は、併用療法において1以上の他の活性物質と共に使用することができる。それらは、薬剤による同時、連続又は協調投与に使用することができる。] [0086] 例えば、抗体又は誘導体はオピオイド鎮痛薬と併用することができる。] [0087] 国際公開第WO06/137106号によれば、TrkA生物学的活性を阻害することができる少量の分子によってオピオイドの鎮痛作用を増強することができる。] [0088] オピオイドの例としては、モルヒネ、コデイン、ジヒドロコデインジアセチルモルヒネ、ヒドロコドン、ハイドロモルフォン、レボルファノール、オキシモルフォン、アルフェンタニル、ブプレノルフィン、ブトルファノール、フェンタニール、スフェンタニル、メペリディン、メサドン、ナルブフィナ、プロポキシフェン、ペンタゾシン及びそれらの製薬学的に許容し得る誘導体(例えば、製薬学的に許容しうる塩)から選択される1以上の化合物が挙げられる。 あるいは、抗体又は誘導体は1以上の非オピオイド鎮痛剤と共に併用療法において使用することができる。] [0089] 抗体又は誘導体とNGFの組み合わせも使用することができる。上述したように、アルツハイマー病、糖尿病、ハンセン病等を含む様々な障害の治療におけるNGFの使用が提案されているが、周辺標的に対するアゴニスト特性によって疼痛感受性が上昇する。しかし、本発明の抗体又は誘導体を使用することによって疼痛感受性を減少させ、NGF療法をより魅力的なものとすることができる。] [0090] また、1以上の本発明の抗体又はその誘導体を1以上の他の抗体と共に使用することができる。好ましい組み合わせは、抗TrkA抗体又は抗NGF抗体との組み合わせである。そのような組み合わせにより、単一の抗体による治療と比較して、本願明細書に記載する障害の1以上の治療における効果を増加させることができる。例えば、本願明細書において使用する検定によって最も有効であると判明した2以上の抗体の組み合わせを使用することができる。] [0091] 医薬組成物、賦形剤及び投与経路 本発明の抗体及び誘導体は適当な経路で投与することができる。] [0092] 投与経路の例としては、腹腔内投与、筋肉内投与、静脈内投与、皮下投与、気管内投与、経口投与、経腸投与、非経口投与、鼻腔内投与、経皮投与が挙げられる。] [0093] 従って、本発明は、抗体又はその誘導体と、製薬学的に許容し得る担体又は賦形剤と、を含む医薬組成物を提供する。] [0094] 通常、抗体及び誘導体は、液体製剤の注入(注射)(脳室における脳内又は腹腔内投与、心膜内又は滑液内投与)又は固形製剤(丸薬、錠剤又はカプセル)又は液体製剤(乳液又は溶液)の投与(摂取)によって局所的に投与することができる。] [0095] 非経口投与用組成物は、相容性溶液、好ましくは水溶液に溶解した免疫グロブリンの溶液を通常は含む。これらの製剤における抗体及び誘導体の濃度は、0.005%未満(w/v)から15〜20%(w/v)の範囲とすることができる。抗体及び誘導体の濃度は、主として液体の体積、粘度等及び所望の投与方法に応じて選択される。] [0096] あるいは、抗体及び誘導体は固形投与用に調製することができる。抗体は、異なる不活性物質又は賦形物質と組み合わせることができ、そのような物質は、微晶性セルロース、ゼラチン又はアラビアゴム等のリガンド;乳糖又は澱粉等のレシピエント;アルギン酸、プリモゲル又はトウモロコシ澱粉等の物質;ステアリン酸マグネシウム又はコロイド状二酸化ケイ素等の潤滑剤;サッカロース又はサッカリン等の甘味剤;ミント又はサリチル酸メチル等の香味料を含むことができる。他の医薬投与系としては、ヒドロゲル、ヒドロキシメチルセルロース、リポソーム、マイクロカプセル、マイクロエマルション、微小球体等が挙げられる。] [0097] 障害が局所的なものである場合には、障害のある部位又は障害のある部位に近接する部位への直接的な局所注入が投与方法として好ましい。] [0098] 国際公開第WO06/131952号は、抗腫瘍療法ではなく、痛みの治療における各種抗TrkA抗体の使用について開示している。] [0099] 国際公開第WO06/131952号には、抗TrkA抗体を全身投与することが記載されている。全身投与は、例えば、連続静脈内点滴、ボーラス静脈内点滴、皮下又は筋肉内注射等の注射(点滴)によって行うことができる。あるいは、他の投与形態(例えば、経口投与、粘膜投与、吸入投与又は舌下投与等)を使用することもできる。] [0100] ただし、必要に応じて、抗体及び誘導体は、罹患組織付近における局所投与(例えば、関節内注射又は皮下又は筋肉内注射)によって送達することもできる。] [0101] 抗TrkA抗体及び誘導体は、所期の投与経路に適した医薬組成物に処方する。注射液は、必要に応じて適当な緩衝液及びモル濃度調整剤(例えば、リン酸塩、塩及び/又はブドウ糖)を含む水系媒体(例えば、注射用水)に溶解又は分散された抗体及び誘導体を含むことが好適である。] [0102] 治療計画(投与量、投与時期及び反復投与)は、選択した投与経路による製品の単一投与又は反復投与(例えば、注射)によって表すことができる。] [0103] 投与間隔は、臨床反応の程度と持続時間、治療対象の個体及び病歴に応じて変更することができる。] [0104] 好適には、抗TrkA抗体及び誘導体は長い作用持続時間を有する。特に、投与後の抗体の臨床効果は、動物実験によって測定した21日間であることができる。また、抗TrkA抗体及び誘導体は、投与後に、関連する生体マトリックス(血清又は血漿)内におけるその存在が検出される期間よりも長い期間にわたって臨床的効果を発揮することができる。] [0105] 所期の長い作用持続時間(すなわち、少なくとも1週間、好ましくは少なくとも2週間(例えば、少なくとも3週間又は少なくとも4週間)にわたって作用が持続)を考慮して、抗体及び誘導体は、1週間に1回以下(例えば、2週間に1回以下又は3週間に1回以下又は4週間に1回以下)の頻度で被投与者に投与することができる。] [0106] 抗TrkA抗体及び誘導体の好適な1日当たりの投与量は、通常は0.1〜10mg/kg(体重)である。] [0107] ヒト化抗TrkA抗体とCCIモデルを使用した場合、国際公開第WO06/131592号には、実験動物において2mg/kgの投与量で有意な鎮痛特性が観察されたことが記載されている。ただし、ヒトの場合にはそれよりも少ない投与量が好ましい場合がある。] [0108] 腫瘍の治療における投与の場合、腫瘍部位又は腫瘍部位の近傍の組織に直接かつ局所的に注入(注射)することができる。全身投与の場合には、投与量は1日当たり0.05〜500mg/kgの範囲とすることができる。ただし、投与が容易であるため、より低い投与量範囲が好ましい。投与量は、例えば、血漿中における抗体及び誘導体の特定の濃度(約5〜30mg/mL、好ましくは10〜15mg/mL)を保証し、臨床結果が達成されるまで所定の期間にわたって特定の濃度を維持するために調節することができる。] [0109] 膵臓又は前立腺腫瘍の病期を測定又は評価するための効果的な方法は、血液中の前立腺特異的抗原(PSA)の測定、膵臓腫瘍の生存期間の測定又は膵臓又は前立腺腫瘍の転移の拡散の遅延又は阻害の測定に基づく方法である。] [0110] 腫瘍部位に直接注入する場合、腫瘍の種類、病期及び大きさ並びにその他の多くの可変要因に応じて投与量を決定する。] [0111] 腫瘍の大きさによる場合、典型的な治療的な投与量は0.01〜10mg/mLの範囲であり、必要な頻度で投与することができる。] [0112] 治療の性質にかかわらず、ヒト化抗体及び誘導体は非常にゆっくりと排出され、非ヒト化抗体よりも少ない投与量で血漿中における有効な濃度を維持することができる。また、親和性の高い抗体及び誘導体の場合には、親和性の低い抗体と比較して少ない頻度及び投与量で投与することができる。] [0113] 各抗体及び誘導体の治療的有効量は、熟練した医師によって治療中に決定される。必要であれば、投与量を減少(例えば、副作用を減少させるため)又は増加(活性を高めるため)させることができる。] [0114] 投与前に、本発明の抗体及び誘導体の製剤は、凍結又は凍結乾燥した状態で保存することができる。そして、使用直前に適当な緩衝液を使用して元の状態に戻すことができる。製剤を凍結乾燥し、元の状態に戻すことによって活性が低下するため、活性n低下を補うために抗体投与量を調節することができる。従来の免疫グロブリンの場合には、IgM抗体の活性低下はIgG抗体よりも大きい傾向がある。また、抗体及び誘導体がある期間にわたる保存後に使用されないように、貯蔵期限を設けることができる。] [0115] 診断及び予後用途 本発明の抗体又はその誘導体は、医学的使用に関連して上述した疾患/症状のいずれかの予後又は診断に使用することができる。] [0116] 例えば、抗体又はその誘導体は、アルツハイマー病の早期マーカー(precocious marker)としてのTrkA陽性腫瘍マーカーの検出を容易にするために使用することができる。] [0117] また、抗体又はその誘導体は、CIPA(先天性無痛無汗症(congenital insensitivity to pain with anhydrosis))の診断に使用することができる。反復挿間性発熱病、無汗症、侵害刺激に対する反応の欠如、精神遅滞及び自傷傾向を特徴とする遺伝劣性常染色体性症候群がある。これは、TrkA遺伝子の突然変異によって生じるものである。] [0118] 本発明の抗体又は誘導体は、(健常者又は健全な組織試料におけるTrkAの発現と比較して)TrkAの異常な発現を示す様々な症状の診断又は予後において使用することができる。] [0119] 従って、本発明は、患者から生体試料を得、試料を本発明の抗体又は誘導体に接触させることを含む方法を含む。] [0120] 必要に応じて、抗体及び誘導体を固定することができる。抗体及び誘導体は診断キットとして提供することができる。] [0121] 方法は、試料における抗体及び誘導体の結合を質的又は量的に測定することを含むことができる。必要に応じて、抗体及び誘導体の結合は、参照物質及び/又は陽性対照(健康な状態を示す)又は陰性対照(障害の存在/可能性を示す)を使用して測定することができる。] [0122] 診断用途では、抗体及び誘導体を検出可能なマーカーで標識して使用するか、標識することなく使用することができる。本願明細書において使用する「マーカー」という用語は、標識又は他の検出可能な部位又は検出可能な変化を引き起こすことができる部位を意味する。] [0123] 未標識の抗体は、ヒト化又はヒト抗体(ヒト免疫グロブリンの定常領域に特異的な抗体等)に対する活性を有する標識された他の抗体(二次抗体)と組み合わせて使用することができる。] [0124] あるいは、抗体は直接標識することができる。放射性核種、フルオロフォア、着色物質、酵素、酵素基質、酵素因子、酵素阻害剤、リガンド等の様々なマーカーを使用することができる。] [0125] 特に、診断又は予後撮像用途においては、検出可能又は検出可能な放射性同位体(例えば、ヨウ素、インジウム、テクネチウム等の放射性同位体)で標識又は常磁性的(遷移元素、アクチノイド元素、希土類等の常磁性原子又はイオン、特にマンガン(II)、銅(II)又はコバルト(II))に標識された検出可能な物質を抗体に結合させる。] [0126] 撮像では、静脈内、腹腔内又は皮下注入(リンパ節転移を特定するためのリンパ排液領域)を使用することができ、免疫シンチグラフィの場合には放射性核種放出(シンチレーションβカウンタ等)の検出器を使用することができる。] [0127] 常磁性標識を使用する場合には、NMR分光器を使用することができる。] [0128] その他の用途 抗体及びその誘導体は、別の抗体を開発するための出発点として使用することができる。従って、抗体及びその誘導体を設計手段として使用することができる。] [0129] 抗体及びその誘導体は、1以上の結合/機能的検定によってスクリーニングすることができ、従って薬剤開発計画の一部とすることができる。] [0130] 抗体及びその誘導体は、組織適合検査、法医学的研究等に使用することができる。] [0131] 抗体及びその誘導体は、研究手段として使用することができる。] [0132] 例えば、抗体及びその誘導体は、TrkA及び/又はNGF(又は他のTrkA結合物質)へのTrkAの結合が関与し得る障害の研究のために使用することができる。抗体及びその誘導体は、結合及び/又は活性化を調べるために使用することができる。] [0133] 上述した抗体/誘導体の用途の全てが本発明の範囲に含まれる。] [0134] 抗体及び抗体誘導体の性質 上記説明から明らかなように、様々な抗体及びその誘導体を本発明において使用することができる。] [0135] 「抗体」及び「抗体誘導体」という用語について以下に詳細に説明する。] [0136] 抗体 本発明の抗体は、任意の所望の免疫グロブリン構造を有することができる。] [0137] ただし、IgG及びIgMが好ましく、IgGが最も好ましい。IgGアイソフォームとしてはIgG1が好ましいが、IgG4を含む他のアイソフォームを使用することもできる。] [0138] 抗体はキメラである。すなわち、抗体は、通常は互いに関連付けられていない1以上が領域を含む。より具体的には、1以上のマウス由来CDR領域が抗体に存在するが、他の領域(特に定常領域)は好ましくはヒト由来又はヒト化領域である。] [0139] ヒト化領域は、対応するマウス免疫グロブリン領域よりも多くの所与のヒト免疫グロブリン領域と共通する残基を有する。好ましくは、ヒト化領域は、アミノ酸配列レべルにおいて、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は少なくとも98%がヒト領域を同一である。より好ましくは、1以上の非CDR領域(例えば、定常領域)には100%の配列相同性がある。] [0140] ただし、所定の変化を導入することが有利な場合もある。] [0141] 例えば、以下の1以上を妨げるか、減少させる変化を導入することが望ましい場合がある。 a)補体系の活性化 b)補体媒介性溶菌 c)T細胞の活性化 d)Fc受容体への結合] [0142] 上記の1以上の達成を可能とする突然変異が様々な特許文献に記載されている。従って、前記突然変異の1以上が本発明の抗体/誘導体に含まれていてもよい。] [0143] 例えば、米国特許第6,194,551号は、IgG分子の定常重鎖領域のアミノ酸位置322、329及び/又は331(Kabat付番法による)におけるアミノ酸置換を提案しており、C1qへのFcの結合を無効にすることによって補体系の望ましくない活性化を妨げるか、減少させることができることを示唆している(Ward and Ghetie,Therapeutic Immunology 2:77−94(1995)も参照されたい)。米国特許第6,194,551号によれば、プロリンはヒトIgGの位置329に保存される。この残基(グリコシル化され、補体系の活性化に関与し得るはアラニンで置換することが好ましい。しかしながら、セリン、トレオニン、アスパラギン、グリシン、バリン等の他のアミノ酸による置換も可能である。米国特許第6,194,551号によれば、プロリンはヒトIgG1、IgG2、IgG3の位置331においても保存されるが、ヒトIgG4(位置331にセリン残基を有する)では保存されない。残基331は、アラニン又は他のアミノ酸(例えば、セリン(IgG4以外のIgG領域)、グリシン、バリン)によって置換することが好ましい。別の可能性として、位置322に置換を導入することが記載されている。リジン322はヒトIgGにおいて保存され、好ましくはアラニン残基で置換される。ただし、他のアミノ酸(例えば、セリン、トレオニン、グリシン又はバリン)による置換も可能である。] [0144] 米国特許第6,491,916号は、ヒト化抗体の約位置230から約位置240の領域における突然変異は特有の利点を有することを開示している。米国特許第6,491,916号によれば、Fcに結合する抗体とFcに結合しない抗体との比較は、当該領域結果における変化によってT細胞を活性化しない抗CD3抗体が得られることを示唆している。例えば、好ましい抗体のいくつかは、位置234及び/又は位置235に突然変異を含む。位置230、231、232、233、234、235、236、237、238、239及び240の1以上に1、2、3、4又は5以上の突然変異を含む抗CD3抗体が利点を有すると予想されている。米国特許第6,491,916号は、IgG1Fc領域を有し、位置234及び235にアラニンを有するように突然変異させた抗体は、C1q補体成分に結合せず、補体媒介カスケードを開始させないことを開示している。また、GlnへのLys320の突然変異は、Clqに対して非溶解野生型よりもわずかに低い親和性を有することが記載されている。] [0145] 米国特許第5,624,821号は、残基318(Glu)、320(Lys)及び322(Lys)のいずれかをAlaに変更することにより、Clq結合を無効にすることができることを開示している。米国特許第5,624,821号によれば、Clq結合を無効にするためにイオン性残基をAlaのみによって置換することは必要ではなく、3つの残基の代わりにGly、Ile、Leu及びVal等の他のアルキル置換非イオン性残基又はPhe、Tyr、Trp及びPro等の芳香族非極性残基を使用することもできる。また、残基318ではなく、残基320及び322の代わりに、Ser、Thr、Cys及びMet等の極性を有する非イオン性残基を使用することも可能である。また、米国特許第5,624,821号は、残基297(Asn)をAlaで置換することにより、Clqに対する親和性をわずかに減少(約3倍の減少)させるだけで溶解活性を除去することができることを開示している。米国特許第5,624,821号によれば、変化によってグリコシル化部位が破壊すされるために上記現象が生じ、補体の活性化には糖質の存在が必要である。そして、上記部位におけるその他の置換によってもグリコシル化部位が破壊されるとしている。また、米国特許第5,624,821号は、ヒンジ結合領域又はその近傍の部位における突然変異(例えば、残基234、236又は237をAlaで置換)は、残基234、235、236及び237における変化がFcγR1受容体に対する親和性に少なくとも影響を与えることを示していると記載している。] [0146] なお、実質的に生物学的性質に影響を与えない1以上のアミノ酸変化(通常は保存的アミノ酸変化)を導入することができる。従って、利用可能な突然変異は上記突然変異に限定されるものではない。] [0147] 抗体は、モノクローナル抗体(同じ抗体との組み合わせ)又はポリクローナル抗体(異なる抗体との組み合わせ)であってもよい。本発明のモノクローナル抗体を産生することができるハイブリドーマも本発明の範囲に含まれる。] [0148] 抗体誘導体 「抗体誘導体」という用語は、所望の機能的特性を維持しながら、抗体に対して行うことができる様々な構造変化を許容することを意図する。] [0149] 例えば、TrkAに対する結合親和性は維持されることが望ましい。] [0150] 好ましくは、誘導体も本願明細書に開示する機能的検定の1以上において有効である。] [0151] 以下の全てが本発明の抗体の誘導体であるとみなされる。 a)前記抗体のフラグメント b)前記抗体の複数のフラグメントを含む多量体(以下、「フラグメント多量体」という) c)前記抗体、フラグメント又はフラグメント多量体と他の部位との融合産物 d)前記抗体、フラグメント、フラグメント多量体又は融合産物と少なくとも75%の配列相同性を有する、前記抗体、フラグメント、フラグメント多量体又は融合産物の変異体] [0152] 本発明における「誘導体」という用語はこのように広い意味で解釈される。] [0153] 本発明のフラグメントは、好ましくは少なくとも7個のアミノ酸に対応する長さを有する(従って、本発明の重鎖及び軽鎖について図1a及び図1bに示す最も短いCDR領域と少なくとも同じ長さを有する)。より好ましくは、本発明のフラグメントは、少なくとも10、少なくとも15又は少なくとも20個のアミノ酸に対応する長さを有する。] 図1a 図1b [0154] 本発明のフラグメントは、完全抗体からのタンパク質分解又は重鎖及び軽鎖の可変領域のコードされたDNA配列を有するベクターの所望の位置に停止コドンを挿入することによって得ることができる。これは、CH1領域の後にFabフラグメントを産生するか、ヒンジ領域の後に(Fab’)2フラグメントを産生することによって行うことができる。] [0155] ScFv鎖としての誘導体は、重鎖と軽鎖の可変領域をリンカーを介して接合することによって得ることができる(Huston et al,PNAS,85,5879(1988);Bird et al,Science,242,423(1988))。Fv又はFabフラグメントは大腸菌(Buchner and Rudolph,Bio/Technology,9,157(1991);Skerra et al.,Bio/Technology,9,273(1991))又は(好ましくは哺乳動物の)真核細胞において発現させることができる。] [0156] Holliger & Hudson,Nature Biotechnology,Vol 23,No 9,1126−1136(2005)に記載されたフラグメントを含む様々な形態のフラグメントが可能である。] [0157] あらゆるフラグメントが本発明の範囲に含まれる。フラグメントには、VH鎖又はVL鎖からなるフラグメント(「ドメイン抗体」又は「dAbs」としても知られている)又は前記鎖のフラグメント(例えば、CDR領域)も含まれる。また、小型抗体、ビス(又は高)−ScFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、四重特異性抗体、Fab多量体(以下、「フラグメント多量体」という)等の多重体フラグメントも含まれる。] [0158] さらに、他の様々な部位を本発明の抗体/フラグメントに共有結合によって結合させて有利な特性を得ることができる。そのような融合産物は、本発明の誘導体の範囲に含まれる。例えば、前記部位は、診断物質、治療物質、標識物質、産物の半衰期を増加させる物質又は(好ましくはヒト宿主における)免疫原性を減少させる物質であってもよい。] [0159] 例えば、PEG化抗体/フラグメントとしての融合産物を使用することができる。PEGは、免疫原性を減少させ、抗体の循環半減期を増加させるために主として使用されている。また、腫瘍ターゲッティング等の所定の臨床状況における抗体の使用に対して有益な効果を有する。] [0160] 融合産物の部分を化学的に結合させることができる。化学的結合は、例えば、ヘテロ二官能性物質(例えば、SPDP、カルボジイミド、グルタルアルデヒド)を使用した交差結合によって行うことができる。] [0161] 融合タンパク質の場合には、遺伝子工学技術を使用して作成することが好ましい。そのため、所望の融合タンパク質をコードする遺伝コードに基づく適切なコード配列を提供することができ、適当な表現ベクターを使用して宿主細胞にクローニングすることができる。発現は、構成的プロモーター又は誘導プロモーターの制御下で行うことができる。発現した融合タンパク質は、標準的な方法(例えば、免疫アフィニティー法)を使用して精製することができる。細胞又は無細胞発現系を使用することができる。] [0162] 例えば、融合タンパク質は、細胞毒に融合した本発明の抗体/フラグメントを含むことができる。得られた融合タンパク質は、TrkA発現腫瘍細胞等のTrkA受容体を発現する細胞を標的とするために使用することができる。] [0163] 様々な細胞傷害性免疫毒素の産生は、Thorpe et al,Monoclonal Antibodies in Clinical Medicine,Academic Press,168(1982)に報告されている。多くの細胞毒性物質を免疫毒素において好適に使用することができる。そのような物質の例としては、ヨウ素131、ヨウ素の他の同位体、イットリウム90、レニウム188、ビスマス212及びアルファ粒子を放射する他の同位体等の放射性核種、ビンデシン、メトトレキサート、アドリアマイシン及びシスプラチン等の化学療法薬、リボソームを阻害するタンパク質(例えば、ヤマゴボウ抗ウイルスタンパク質、シュードモナス菌外毒素A、ジフテリア毒素、リシンA、植物由来クラビン)等の細胞毒性タンパク質、細胞表面レベルで活性な物質(例えば、ホスホリパーゼC等のホスホリパーゼ酵素)が挙げられる。] [0164] 場合によっては、免疫毒素の細胞傷害性領域は免疫原性であり、慢性又は長期治療の場合に融合タンパク質の臨床有用性を制限し得る。] [0165] 免疫原性の問題を回避するための代替手段は、抗体/誘導体の結合領域との融合において、DNAと相互作用し、毒素発現カセットを含むベクター(例えば、プラスミド)を融合タンパク質に結合させることができるタンパク質を発現させることである。DNAと結合するヒトタンパク質であるプロタミンの多数の正電荷は、安定的にDNAの負電荷と相互作用し、中性の抗体/誘導体の融合相手を発生させることができる。これは、毒素よりもはるかに安定し、免疫原性が少ない。受容体媒介エンドサイトーシスによる抗体−ベクター複合体の内在化後、毒素の発現によって細胞死が生じる。] [0166] また、必要に応じて、誘導性又は細胞特異的プロモーターを毒素発現カセットに設けることができる。この方法は、しながらゆったり過ごす、腫瘍細胞の選択的脱離を最大化すると共に毒性副作用を最小化することを目的とするものである(Chen et al,Gene Ther.,2,116(1995))。] [0167] また、融合タンパク質は、他の抗体/誘導体との融合体を含むことができる。例えば、血清タンパク質(例えば、血清アルブミン)と持続的に結合することができる他のdAbsに特異的な抗原とdAbsの融合体が血清の半減期を向上させるために使用されている。] [0168] 本発明の可変重鎖及び軽鎖配列は、1以上の抗原(TrkA等)に対する特異性を有する多価抗体又はTrkAの1以上の抗原決定基の一部を較正することができる。] [0169] 発現系 本発明の抗体/誘導体を得るために多くの発現系を使用することができる。] [0170] 例えば、原核細胞系を使用されることができ、原核細胞系は十分に特性分析されている。] [0171] 大腸菌は、本発明のDNA配列をクローニングするために特に有用な原核生物宿主の1つである。また、十分に特性分析された多くのプロモーター(lac又はtrpオペロン又はβラクタマーゼ又はλファージ)も使用可能である。通常、これらのプロモーターは発現を制御するためのリボゾーム結合部位を有する。原核細胞系において産生した本発明のヒト化免疫グロブリンの半減期は、ポリエチレングリコール(PEG)との結合によって向上させることができる。] [0172] 酵母等のその他の単細胞生物も発現に使用することができる。最適な宿主はサッカロミセスであり、発現制御、複製終結及び起源配列のための適当な担体を使用する。] [0173] 免疫グロブリンの可変領域の配列を有するファージディスプレイライブラリーが報告されており、結合研究に使用することができる(Cesareni,FEBSLetts,307,66(1992);Swimmer et al.PNAS,89,3756(1992);Gram et al.PNAS,89,3576(1992);Clackson et al.,Nature,352,624(1991);Scott & Smith,Science,249,386(1990);Garrard et al.,Bio/Techniques,9,1373(1991))。] [0174] また、昆虫細胞培養物も使用することができ、通常は、安定的に感染させたS2 Drosophilaの細胞又はSpodoptera frugiperdaの細胞をバキュロウイルスに基づく発現系と共に使用する(Putlitz et al.,Bio/Technology,8,651(1990))。] [0175] 植物細胞培養物も使用することができる(Larrick & Fry,Hum.Antibodies Hybridomas,2,172(1991);Benvenuto et al.,Plant Mol.Biol,17 865(1991);Durin et al.,Plant Mol.Biol,;15,281(1990);Hiatt et al.,Nature,342,76(1989))。] [0176] また、哺乳動物細胞の組織培養物を使用して本発明のポリペプチドを発現させることもできる。これは、ヒトグリコシル化パターンを得るため有利な場合がある。異なるアイソタイプを発現させることができる。IgG1は免疫応答の誘発における最も効果的なアイソタイプであることが分かっており(Winnacker,From Genes to Clones,VCH Publishers,NY,(1987))、IgG4は診断用途に使用される場合が多い(Riechmann et al.,Nature,332,323(1988))。] [0177] また、米国特許第6,194,551号、米国特許第5,624,821号及び/又は米国特許第6,491,916号を参照して上述したように、補体の活性化を無効にするか、減少させる突然変異型を使用することができる。] [0178] 特に、哺乳動物細胞が好ましい。完全免疫グロブリンの分泌のために多くの宿主細胞株が開発されており、CHO細胞株、いくつかのCOS細胞株、HeLa細胞、骨髄腫細胞株(NSO,SP/2,YB/0 e P3X63.Ag8.653)、形質転換B細胞及びハイブリドーマが例として挙げられる。これらの細胞の発現ベクターは、発現制御配列、例えば、複製開始点、プロモーター、エンハンサー(Queen et al,PNAS,86:10029(1989))、リボソーム結合、RNAスプライシング、ポリアデニル化に必要な配列及び転写終結のための配列を含むことができる。最適な発現制御配列は、免疫グロブリン遺伝子及びウイルス(例えば、SV40、アデノウイルス、ウシ乳頭腫ウイルス、サイトメガロウイルス)に由来するプロモーターである。通常、発現ベクターは、ネオマイシン抵抗等の選択可能マーカーを含むことができる。] [0179] ヒト化抗体を発現させる場合には、無血清培地で哺乳動物細胞株を培養することが望ましい。例えば、Serum−Free and Protein−Free Hybridoma Medium(Cat.No.S−2897)(Sigma、ミズーリ州セントルイス)内においてHUDREG−55細胞株を容易に増殖させることができる。] [0180] 核酸、ベクター及びトランスジェニック動物 本発明の抗体/誘導体/抗体鎖をコードする核酸配列は、主要な可変領域のアミノ酸配列を用意し、遺伝コードを使用して対応するコード配列を用意することができる場合には、標準的な方法で製造することができる。これらの配列は、発現ベクターに導入及び/又は細胞にクローニングすることができる。] [0181] 齧歯動物のCDR領域とヒト化フレームワーク領域を使用して再作成抗体(reshaped antibody)を製造及びクローニングする方法が周知となっている。そのような方法は、例えば、Jones,Dear,Foote,Neuberger and Winter,Nature,321,522−4(1986);Riechmann,Clark,Waldman and Winter,Nature,332,323−327(1988);Verhoeyen,Milstein and Winter,Science,239,1534−1536(1988)に記載されている。] [0182] そのような核酸は、当技術分野で知られているように(上述)、プラスミド、ファージ等を含む発現ベクターに導入することができる。] [0183] また、本発明の核酸は、プローブ又はプライマーを設計するために使用することができる。これらは、例えば、本発明の核酸を単離又は増幅するために使用することができる。] [0184] 従って、プローブ又はプライマーは本発明の範囲に含まれる。通常、それらは、少なくとも10個、少なくとも15個又は少なくとも20個の塩基に対応する長さを有する。好ましくは、それらは、ストリンジェントな条件下において本発明の抗体/誘導体をコードする核酸鎖又はその相補鎖にハイブリダイズする。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の例としては、5 XSSC、0.5%SDS、1.0mMEDTA(pH8.0)の前洗浄溶液を使用し、5X SSCを使用して55℃で一晩ハイブリダイゼーションを行うことが挙げられる。ただし、上記条件に限定されるものではない。例えば、それらのいくつかが国際公開第WO98/45435号の表1に記載されている(特に、表1のA〜Fに記載された条件(あるいはG〜L又はM〜Rに記載された条件)を参照)。] [0185] 本発明の別の態様において、非ヒトトランスジェニック動物、好ましはマウスを製造するために使用するトランス遺伝子を得るために核酸を有利に使用することができる。抗体/誘導体は誘導的に発現させるか、構成的プロモーターの制御下で発現させることができる。] [0186] トランスジェニック動物は、ヒト病理学(NGF/TrkA相互作用は阻害)、特に神経変性病理学のための薬剤の研究及び試験に有利に使用することができる。] [0187] 抗体/誘導体は、乳又は血清等の回収可能な体液において有利に発現させ、回収し、標準的な方法を使用して精製することができる。] [0188] トランスジェニック動物を製造するために使用するトランス遺伝子は、プロモーターに作動的に結合した関連コード配列を含むことができ、通常は、齧歯動物の免疫グロブリンのエンハンサー配列又はカゼイン遺伝子のプロモーター/エンハンサーも含む(Buhler et al.,Bio/Technology;8,140(1990);Meade et al.,Bio/Technology,8,443(1990))。] [0189] トランス遺伝子は、相同組み換えによって細胞又は胚種に導入することができる。マウス、ラット、ヒツジ、ウシ、ヤギ等の様々な非ヒトトランスジェニック動物を製造することができる(国際公開第WO91/08216号を参照)。] [0190] 上記説明から明らかなように、本発明は様々な新規抗体、誘導体、核酸等を提供するものである。] [0191] 必要に応じて、抗体、誘導体、核酸等は実質的に精製された形態で提供することができる。本発明の場合には、抗体、誘導体、核酸等が特定の組成物の乾燥重量の大部分を占めることを意味する。例えば、抗体、誘導体、核酸等は、乾燥重量の少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%又は少なくとも98%を占めることができる。] [0192] 抗体、誘導体、核酸等は、単離された形態で提供することができる。これは、抗体、誘導体、核酸等が通常伴う1以上の他の成分から抗体、誘導体、核酸等を除去することを意味する。例えば、核酸は細胞から単離した形態で提供することができる。] [0193] 抗体、誘導体、核酸等は、その他の様々な形態で提供することができる。例えば、抗体、誘導体、核酸等を異種部位に融合及び/又は固定することができる。] [0194] 上述した全ての形態は本発明の範囲に含まれる。] [0195] 実施例について詳細に説明する前に、実施例において使用する命名法について記載する。] [0196] muMNACEP 「muMNACEP」という用語は、マウス抗体MNAC13を意味する(欧州特許第1181318号を参照)。] [0197] この抗体の重鎖可変領域は本願明細書においてmVHEP(SEQID NO.15)と呼ぶ。この抗体の軽鎖可変領域は本願明細書においてmVLEP(SEQ ID NO.16)と呼ぶ。] [0198] HuMNACWO 「HuMNACWO」という用語は、ヒト化抗体MNAC13を意味する(国際公開第WO05/061540号を参照)。] [0199] この抗体の重鎖可変領域は本願明細書においてHuVHWO(SEQID NO.17)と呼ぶ。この抗体の軽鎖可変領域は本願明細書においてHuVLWO(SEQ ID NO.18)と呼ぶ。] [0200] HuMNACWOv 「HuMNACWOv」という用語は、重鎖CDR3領域がmuMNACEPに存在するCDR3領域に対応するCDR3領域で置換されたHuMNACWO抗体(上述)の変異体を意味する。上記変異体は新規であり、本発明の範囲に含まれる。] [0201] この抗体の重鎖可変領域は本願明細書においてHuVHWOv(SEQID NO.6)と呼ぶ。この抗体の軽鎖可変領域は本願明細書においてHuVLWOvと呼ぶ。この抗体の軽鎖可変領域はHuVLWO(SEQ ID NO.18)と同一であるため、重複を避けるために図1bには示していない。] 図1b [0202] ChimMNAC13 ChimMNAC13はmuMNACEPに対応するが、マウス定常領域の代わりにヒト定常領域を有する。] [0203] この抗体の重鎖可変領域は本願明細書においてmVHEP(SEQID NO.15)と呼ぶ。] [0204] 軽鎖領域は本願明細書においてmVLEP(SEQID NO.16)、3−23*01(SEQ ID NO.19)、JH4(SEQ ID NO.20)、L6*01(SEQ ID NO.21)、JK1(SEQ ID NO.22)と呼ぶ。] [0205] これらは、ヒト生殖系列遺伝子に由来するコード配列である。] [0206] これらは、表1におけるヒト化度を評価するために使用する。従って、ヒト生殖系列配列に対して変化がない場合には、ヒト化度は100%とみなす。 ヒト化度(%)=変化の数/比較した残基の総数×100 表1に各変異体のヒト化度(%)を示す。] [0207] ] [0208] 表1に示すように、全ての変異体可変鎖はフレームワーク領域に対して85%を超えるヒト化度を有する。] [0209] BX配列 「BX」という符号で始まる名称を有する配列は本発明の新規な配列である。「BX」に続く「VH」又は「VL」は可変重鎖又は可変軽鎖を示す。そして、配列は所与の鎖について図1a及び図1b示す順序で連続して付番する。] 図1a 図1b [0210] 5つの重鎖配列があり、それらは次のように付番する。 BXhVH1(SEQID NO.1) BXhVH2(SEQ ID NO.2) BXhVH3(SEQ ID NO.3) BXhVH4(SEQ ID NO.4) BXhVH5(SEQ ID NO.5)] [0211] 8つの軽鎖配列があり、それらは次のように付番する。 BXhVL1(SEQID NO.7) BXhVL2(SEQ ID NO.8) BXhVL3(SEQ ID NO.9) BXhVL4(SEQ ID NO.10) BXhVL5(SEQ ID NO.11) BXhVL6(SEQ ID NO.12) BXhVL7(SEQ ID NO.13) BXhVL8(SEQ ID NO.14) 重鎖と軽鎖は抗体又はその誘導体において組み合わせることができる。] [0212] 40個の可能な組み合わせがある。 BXhVH1VL1、BXhVH1VL2、BXhVH1VL3、BXhVH1VL4、BXhVH1VL5、BXhVH1VL6、BXhVH1VL7、BXhVH1VL8、 BXhVH2VL1、BXhVH2VL2、BXhVH2VL3、BXhVH2VL4、BXhVH2VL5、BXhVH2VL6、BXhVH2VL7、BXhVH2VL8、 BXhVH3VL1、BXhVH3VL2、BXhVH3VL3、BXhVH3VL4、BXhVH3VL5、BXhVH3VL6、BXhVH3VL7、BXhVH3VL8、 BXhVH4VL1、BXhVH4VL2、BXhVH4VL3、BXhVH4VL4、BXhVH4VL5、BXhVH4VL6、BXhVH4VL7、BXhVH4VL8、 BXhVH5VL1、BXhVH5VL2、BXhVH5VL3、BXhVH5VL4、BXhVH5VL5、BXhVH5VL6、BXhVH5VL7、BXhVH5VL8。] [0213] N297A 抗体の名称の後に付す「N297A」は、重鎖定常領域の位置297がNからAに変異していることを示す。] [0214] BXhVH5VL1 N297Aの配列をSEQID No.23として示す。] [0215] 発現ベクター 抗体発現系にクローニングするためのcDNAについて、適切なコード配列を分泌シグナル5’及びスプライスドナー配列3’をコードする配列に融合した。] [0216] DNAフラグメントをIgG1発現ベクターにクローニングした。] [0217] これらの発現ベクターは、hVH及びhVL配列の選択されたcDNAフラグメントを挿入するためのヒト定常領域及びクローニングカセットをコードするゲノム配列に基づくものである。] [0218] COS7細胞におけるヒト化MNAC13変異体の一時的発現及び抗体価の測定 重鎖及び軽鎖の各組み合わせをCOS−7細胞に一時的に導入し、抗体価を測定した。] [0219] 24ウェルプレートを使用する場合の製造者(Invitrogen、ドイツ)の取扱説明書に従ってLipofectaminを使用したリポフェクションにより、重鎖及び軽鎖をコードする発現ベクターをCOS−7細胞に一時的に導入した。] [0220] 導入後、培地を10%FCS及び2%L−グルタミンを含むDMEMに交換し、COS7細胞の上清を導入後4日目に回収した。] [0221] 感染させたCOS7細胞の上清に分泌されたヒト化抗体の抗体価をサンドイッチELISAによって分析した。] [0222] 簡単に説明すると、抗体(BD)を認識するマウス抗ヒトカッパ鎖を96ウェルプレートに固定した後、ブロックし、感染させたCOS7細胞の希上清で培養した。抗体の存在は、POD結合ウサギ抗ヒト(H+L)抗体(Dianova、ドイツ)によって検出した。キメラ対照抗体を標準として1〜10ng/mlの濃度で使用した。決定した抗体濃度を、標準化された抗体濃度を有する内部標準試料によってさらに調整した。] [0223] 実施例1 ELISAによるTrkA−IgGへのヒト化抗体の結合の比較 決定した抗体濃度に基づき、全ての試料の上清を同じ抗体濃度に調節した。] [0224] 全てのヒト化抗体変異体の結合活性をTrkA−IgG抗原ELISAによって分析した。ヒト化抗体変異体の結合活性をChimMNAC13及びHuMNACWOvの結合活性と比較した。] [0225] 抗体及び抗原を解凍し、一定量に分割し、−20℃で保存した。使用する抗体のアリコートは4℃で最大2週間保存した。] [0226] 抗原ELISAは以下のようにして行った。Maxisorbプレート(ヌンク、ドイツ)を0.125、0.25、0.5又は1μg/mLの1TrkA−IgGでコーティングした。抗体−抗原結合特異性を確認するために、TrkB−IgG(1μg/mL)を陰性対照として使用した。] [0227] 一時的に発現させた抗体変異体は1、10又は100ng/mLの濃度で使用した。] [0228] 詳細な手順は以下の通りである。 コーティング プレート:Nunc MaxiSorp 96ウェル 炭酸緩衝液0.1M(pH9.6)に2μg/mLの濃度で添加したTrkA−IgG(100μL/ウェル)(TrkB−IgGを陰性対照として使用) プレートを密閉し、+4℃で一晩培養。 200μlの洗浄緩衝液で3回洗浄。] [0229] ブロッキング PBS(Pierce Prod # 37515)に添加したSuperBlockブロッキング緩衝液200μlを各ウェルに添加することによってプレートをブロック。 反転によってプレートを空にする。 さらに2回繰り返す。 37℃で2時間培養。] [0230] 一次抗体 上清を捨て、TEST緩衝液で適当に希釈した100μlの精製mAbを添加(標準曲線範囲:50〜5000pg/mL)。 プレートを密閉し、37℃で2時間培養。 感受性を増加させるために+4℃で一晩培養。 洗浄緩衝液で4回洗浄。] [0231] 二次抗体 TEST緩衝液で1:10000に希釈したHRP結合ヤギ抗マウスIgG(Pierce cat.31430)を添加。 37℃で1時間培養。 洗浄緩衝液で4回洗浄。] [0232] 手順 100μLの基質溶液を各ウェルに添加。室温で培養。 100μLの2M H2SO4で反応を停止。 マイクロタイタリーダーを使用して各ウェルの光学濃度を測定(450nmに)。] [0233] 結果 ELISA検定を使用して抗原結合特異性について評価した各クローンの上清について得られた結果を図2に示す。] 図2 [0234] 簡単に説明すると、抗原TrkA−IgG(黒いバー)及び陰性対照TRKB−IgG(白いバー)を異なる96ウェルプレートに1μg/mLの濃度でコーティングした。] [0235] 抗体上清を定量し、適切に希釈して5ng/mLの濃度で試験を行った。洗浄後、発色反応によってHRP標識二次抗体で結合を検出し、OD450/630nmで定量した。] [0236] ヒト化抗体のほとんどは高密度TrkA抗原に対して同様な選択的親和性を示した。] [0237] また、ヒト化抗体の結合特異性は、親マウス抗ヒトTrkA抗体及びそのキメラアイソフォームと有意に異なるものではなく、抗原選択性がヒト化手順において完全に保存されていたことを示した。] [0238] 実施例2 TF1細胞におけるTrkA表面発現の細胞蛍光分析による新たな候補の細胞結合検定] [0239] 手順 培養物から細胞を採取し、単一細胞懸濁液を調製する。 抗原発現を最大化するために、前日に細胞を1:3に分割。 0.3〜0.4×106cells/試料を添加し、冷却したFACS緩衝液(PBS(pH7.4)+0.1%アジ化ナトリウム+0.1%BSA)で1回洗浄。 350xgで5分間遠心分離。 上清を捨て、チューブを氷上に保持。 Fc受容体ブロッキング FACS緩衝液に添加したヒトIgG(300μg/mL)の試料50μLを添加し、穏やかなボルテックスによって混合。 4℃で15分間培養。] [0240] 一次抗体 FACS緩衝液に添加した一次抗体muMNAC13(4μg/mL)の試料100μLを添加し、穏やかなボルテックスによって混合。 精製したマウスIgG1アイソタイプ対照を同じ濃度で陰性対照として使用。 4℃で30分間培養。 1mLのFACS緩衝液で2回洗浄した後、350xgで5分間遠心分離し、上清を捨てる。] [0241] 二次抗体 FACS緩衝液に添加したロバ抗マウスIgG(H+L)R−フィコエリトリン(Jackson Immuno Research、cat. #715−116−151)の試料100μLを添加し、穏やかなボルテックスによって混合。 4℃で30分間培養。 1mLのFACS緩衝液で2回洗浄した後、350xgで5分間遠心分離し、上清を捨てる。 0.5mLのFACS緩衝液に再懸濁。 フローサイトメータで試料データを得る。] [0242] 結果 TF1細胞を、全てのクローン及び対照としてのHuMNACWO及びHuMNACWOv抗体の上清(4μg/mL)で4℃で30分間染色した。] [0243] 適切なPE標識二次抗体で染色を確認し、細胞蛍光分析で定量して結合の蛍光強度を評価した。] [0244] 結果を表2に基づく図3に示す。] 図3 [0245] ] [0246] 上記結果は、程度は異なるが、試験を行った全てのクローン及びHuMNACWOvがTF1細胞における膜関連TrkA受容体を検出したことを示している。HuMNACWOは、表面TrkA受容体の密度が低いTF1細胞を染色することができなかった。] [0247] さらなる確認のために、最も良好に結合したクローンを選択してさらに分析を行った。] [0248] 2つの別々の実験により(図4)、BXHVH3VL3、BXhVH5VL1、BXhVH5VL3及びHuMNACWOvをHuMNACWOと比較した。] 図4 [0249] 選択したクローンは良好なバインダーであることが確認され、HuMNACWOvと比較するとわずかに優れていた。] [0250] また、ヒト化抗体アイソフォームBXhVH5VL1 N297A及びBXhVH5VL1並びに参考抗体muMNACEP及びHuMNACWOについても、膜表面受容体hTrkAを異なる濃度で発現するTF−1、HMC−1及びPC12−hTrkA細胞株に対する結合性を評価した。] [0251] 図8に示すように、BXhVH5VL1 N297A及びBXhVH5VL1抗体は、細胞表面の受容体密度とは無関係に、試験を行った全ての細胞株に同等に結合した。これらの抗体は、親muMNACEPと比較してより効率的に結合するように思われた。HuMNACWOは、表面受容体密度の高い細胞株PC12−hTrkAのみに結合した。] 図8 [0252] 実施例3 TF1細胞における増殖検定によるヒト化抗体のインビトロ生物学的活性の比較 細胞表面TrkA−β−NGF媒介生物学的活性に対する抗ヒトTrkAモノクローナル抗体の阻害能力を測定するために、因子依存性ヒト赤白血病細胞株TF−1を使用した細胞増殖検定(Kitamura,T.et al.,1989,J. Cell Physiol.140:323−334)を行った。] [0253] TF1細胞を、フラットな96ウェル培養プレート上において37℃で0.5時間にわたって様々な濃度の抗体と共に培養した。] [0254] 上記前培養期間の終了後、組替えヒトβNGF(rec−hu−β−NGF、R&D Systems)を細胞抗体混合物に添加した。] [0255] 異なる濃度の抗体、5.0ng/mLのヒトβ−NGF及び5×103cells/wellのTF1細胞を含む、200μLの検定混合物を加湿CO2インキュベーター内において37℃で5日間培養した。] [0256] 次に、プレートを遠心分離し、上清を除去した後に細胞を溶解させるために−80℃で凍結した。] [0257] CyQUANTCell Proliferation Assay Kit(Molecular Probes)を取扱説明書に従って細胞増殖測定に使用した。] [0258] 実験は2回行った。] [0259] 結果 マウスMNAC13抗体(muMNACEP)、chimMNAC13、HuMNACWO及びHumanIgG1(標準対照)を使用して各ヒト化侯補について平行して検定を行った(図5)。] 図5 [0260] 各曲線についてIC50を算出した。結果を表3に示す。] [0261] 抗体BXhVH5VL1が侯補の中の最も良好であることが分かった。] [0262] 抗体BXhVH5VL1の重鎖及び軽鎖を図6に示す。] 図6 [0263] 一連の実験におけるマウスMNAC13に対する平均IC50は0.54±0.47μg/mLだった。] [0264] ] [0265] 実施例4 表面プラズモン共鳴分析 表面プラズモン共鳴分析により、BIACORE 2000(Biacore AB、スウェーデン・ウプサラ)を使用してTrkA−IgGに対する各抗体(マウス、キメラ、5つのヒト化変異体)の結合反応速度の会合及び解離速度定数を測定した。製造者の試験条件に従ってTrkA−IgGをCM−5センサーチップに固定した(固定密度:1100RU)。20〜0.63μg/mlの抗体濃度範囲で各抗体試料を分析した。BIA評価バージョン3(1999)ソフトウェアを使用してセンソグラム(sensogram)から計算を行った。] [0266] BIA評価バージョン3(1999)ソフトウェアを使用して各組のセンソグラムから分析を行った。反応速度データに適合するように試験を行ったモデルのうち、「separated 1:1」アルゴリズムが最適だった。このモデルでは、初期の会合及び解離曲線の所定の範囲のみを計算に使用した。曲線の初期段階では、物質移動又は再結合等のオーバーレイ作用は計算に影響を与えない。] [0267] 結果 各抗体について解離定数(KD)を決定した。結果を表4に示す。] [0268] KD値(M)は、特定のタンパク質上の結合部位が半分占有されるリガンド濃度に対応する。KD値が低い程、リガンドはより強固に結合しているか、リガンドとタンパク質(ここでは抗原と抗体)の親和性がより高いことを示す。] [0269] ] [0270] 表4に示すように、マウス及びキメラアイソフォームについて算出したKD値は非常に似通っていた。] [0271] それらは、僅かに低いが、ヒト化変異体BXhVH5VL1及びBXhVH5VL3と同レベルだった。] [0272] 一方、ヒト化変異体HuMNACWOv及びBXhVH3VL3は、マウス及びキメラ変異体について得られたKD値よりも一桁高いKD値を示した。] [0273] それでも、KD値は従来のヒト化抗体HuMNACWOよりも低かった。] [0274] このモデルを使用した本発明の抗体/変異体の好ましいKD値は4.18×10−8未満である(従って、従来のヒト化抗体HuMNACWOよりも低い)。] [0275] より好ましくは、KD値は2.48×10−9未満である(従って、同じフレームワーク領域を有するが、重鎖の第3のCDRが異なるHuMNACWOの変異体であるHuMNACWOvよりも低い)。] [0276] 最も好ましくは、KD値は1×10−9未満である(従って、マウス及びキメラアイソフォームと同桁)。] [0277] 「separated」アルゴリズムを使用して算出したデータに基づく表4に示す順位は、重ね合わせプロットにおける全ての変異体のセンソグラムの目視検査によって得られた順位を非常によく反映している。] [0278] 実施例5 HMC−1肥満細胞株におけるケモカイン分泌分析によるヒト化抗体のインビトロ生物学的活性の比較 NGFは炎症性疼痛において重要な媒介物質として機能し、末梢及び中枢性感作の両方に関与する。末梢性侵害受容器の感作は非常に急速である場合があり、肥満細胞等の非神経性細胞が関与する。] [0279] β−NGF誘発MIP1α分泌に対する抗ヒトTrkAモノクローナル抗体の阻害能力を測定するために、肥満細胞株HMC−1を使用した生物学的検定(Ahamed, J. et al.,J Immunol.2004 Jun 1;172(11):6961−8.)を行った。] [0280] HMC−1細胞(0.1×106/well)(3倍)を、フラットな96ウェル培地内の完全成長培地に添加し、37℃で0.5時間にわたって様々な濃度の抗体と共に培養した。] [0281] 上記前培養期間の終了後、組替えヒトβ−NGF(rec−hu−β−NGF、R&D Systems)を細胞抗体混合物に添加し(最終濃度:50ng/mL)、加湿CO2インキュベーター内において37℃で6時間培養した。] [0282] 上清を回収し、DuoSet(登録商標)Elisa Kit for Human CCL4/MIP1−b(R&D System、Cat.No.DY271)を使用したサンドイッチELISAによってMIP−1b濃度を定量した。] [0283] 得られたデータは%応答で示し、GraphPad Prism5ソフトウェアにより、非線形回帰分析(log(阻害剤)vs.正規化応答−可変勾配式(variable slope equation))を使用して分析した。] [0284] 結果 BXhVH5VL1 N297A抗体について、マウスmuMNACEP、HuMNACWO及びHumanIgG1(標準対照)と平行して検定を行った。各曲線についてIC50を算出した。結果を図9に示す。BXhVH5VL1 N297Aの阻害活性はヒト化抗体HuMNACWOよりも有意に高かった。] 図9 [0285] 実施例6 BXhVH5VL1 N297A及びBXhVH5VL1のインビトロ特性分析 THP−1細胞上の細胞FcRsへの結合の評価 ヒト急性単球性白血病細胞株THP1(ATCC)を、RPMI1640/GLUTAMAX(Invitrogen)+10%胎児ウシ血清(Invitrogen)+Pen/Strep内において培養し、2〜9×100,000cells/mLに維持した。] [0286] 培養物から細胞を採取し、単一細胞懸濁液を調製した。0.3〜0.4×106cells/試料を96ウェル丸底組織培養プレート(Costar、マサチューセッツ州ケンブリッジ)に添加し、冷却したFACS緩衝液で1回洗浄した。] [0287] 350xgで5分間遠心分離した後、上清を捨て、プレートを氷上に置いた。FACS緩衝液内においてIgG単量体を4℃で30分間培養(30μg/mLから0.02μg/mL(希釈1:3)、総量:100μL)することによってTHP−1細胞上のFcγRsにIgGを結合させた。] [0288] 細胞を200μLのFACS緩衝液で3回洗浄し、FACS緩衝液に添加したロバ抗ヒトIgG(H+L)R−フィコエリトリン(Jackson Immuno Research、cat. #709−116−149)(1:100)100μLを添加することによってIgGの結合を検出した。穏やかにボルテックスした後、細胞を4℃で30分間培養した。] [0289] プレートを200μLのFACS緩衝液で2回洗浄し、細胞を再懸濁させ、0.5mLのFACS緩衝液に添加し、フローサイトメータを使用してデータを得た。] [0290] 結果 図10は、先行技術の開示(米国特許第5,624,821号、Winter)に基づいて予想されたように、変異アイソフォームBXhVH5VL1 N297Aは細胞Fc受容体に対する有意な結合能を有していなかった。] 図10 [0291] 実施例7 インビボ実験 本発明の抗体/誘導体をさらに評価するために行ったインビボ実験について以下に記載する。] [0292] NGF媒介疼痛モデル 神経成長因子(NGF)及びその受容体TrkAは、炎症性疼痛に特有な痛覚の重要な媒介物質である。] [0293] NGFは感覚及び交感神経ニューロンの発生的生存因子として知られているが、成体動物の末梢において合成され、感覚性ニューロンの細胞体に逆行的に輸送される(Hendry et al.,1974,Otten et al,1980)。] [0294] 炎症及び神経損傷により、一次求心性線維を刺激し、行動性感作を引き起こすNGFが放出される。ラットにおけるNGFによる皮下慢性治療では痛覚過敏が生じ、局所皮膚感覚が変化する(Lewin et al.,1993;Andreev et al.,1995)。] [0295] rhNGFをヒト前腕及び咬筋に皮内注射すると、痛覚過敏及び異痛が生じ、注射後3時間で開始し、1〜7日目でピークに達し、21日目に回復する局所皮膚感覚の変化が生じる(Dyck et al.,1997;Svensson et al.,2003)。] [0296] 従って、NGFによって特異的に発生する行動性感作のモデルとして、ラットの後足にrhNGFを注射した。] [0297] 本実験は2つの異なるプロトコルからなる。 1.最初に、ラットの足への組替えヒト(rh)NGFの皮内注射が、痛覚過敏の標準的な侵害受容試験で測定される行動性感作を引き起こすか否かを調べた(Hargreaveの足裏試験)。次に、100gのマウスIgG、muMNACEP、ヒトIgG及びBXhVH5VL1 N297A抗体の皮内同時投与によってrhNGF誘発感作が影響を受けるか否かを調べた。マウスIgG1及びヒトIgG抗体を陰性対照として適当な投与量で使用した。] [0298] 2.次に、muMNACEP抗体(8、1mg/kg、腹腔内)及びBXhVH5VL1 N297A(8、3、1mg/kg、腹腔内)による全身前治療によって末梢性誘発rhNGF感作が影響を受けるか否かを調べた。] [0299] 局所的投与を行う第1のプロトコルでは、雄のLewisラット(Charles River、5〜6週齢、200g)を4群(1群当たり8〜9匹)に分け、上記方法に従って注射を行った。注射はブラインドで行った。治療の概要を以下の表に示す。] [0300] ] [0301] 足へのrhNGFの注射を行う24時間前に全身投与(腹腔内)を行う第2のプロトコルでは、雄のLewisラット(Charles River、5〜6週齢、200g)を10群(1群当たり10〜12匹)に分けた。注射はブラインドで行った。治療の概要を以下の表に示す。] [0302] ] [0303] 検定 全てのラットに番号を付け、実験を開始する前の24〜48時間にわたって試験手順に慣れさせた。行動は痛覚過敏の尺度としての足裏試験に対する足引き戻し時間(足を引っ込めるまでの時間)で調べた。] [0304] ベースライン記録を取り、足引き戻し時間とした。時点0においてrhNGFの皮内注射によって侵害性感受性を誘発し、rhNGFの注射後30分、1時間、2時間、24時間、48時間の時点で行動侵害性感受性をモニターした。投与は以下のようにブラインドで行った。 プロトコル1:時点0での皮内注射による治療投与 プロトコル2:後足にrhNGFを注射する24時間前の1回の全身投与(腹腔内)による治療投与 薬物療法を行う前に、ベースライン足裏及びフォンフライ試験を行った。] [0305] rhNGF注射後30分、1時間、2時間、24時間、48時間の時点で痛覚過敏測定を行った。後足の同側(右足、rhNGFを注射)及び対側(左足、注射していない)について3〜4回記録した。] [0306] 各投与群の動物のデータを照合し、同側及び対側の応答について平均値と標準偏差を算出した。] [0307] 痛覚過敏の存在は、対照となる対側の足(対応のあるt−検定)及び前注射/前治療ベースライン(one−wayANOVA)と比較した場合の、rhNGFを注入した後足の足引き戻し時間(秒)の有意な減少によって示される。] [0308] 皮内抗痛覚過敏有効性 NGF誘発痛覚過敏のモデルにおける皮内注射によるBXhVH5VL1 N297A(図11)及びmuMNACEP(図12)(並びに相対対照としてのmIgG1及びhIgG)の抗痛覚過敏有効性を比較した。] 図11 図12 [0309] BXhVH5VL1 N297A及びmuMNACEPをrhNGFと共に注射した場合には、同側と対側の足後退応答(図11及び図12)の有意差がなかったことに示されるように、痛覚過敏の有意な発生は見られなかった。] 図11 図12 [0310] 陰性対照(mIgG1、hIgG)の同時投与後は、同側の足応答において痛覚過敏が常に存在していた。] [0311] データは、各治療(矢印)による500ngのrhNGFの皮内注射の前(ベースライン)後の平均±95%CIとして示す。対側の足後退と比較した場合の同側の足引き戻し時間の有意な減少は「*」及び「**」(p<0.05、p<0.01、対応のあるt−検定)によって示す。] [0312] 全身抗痛覚過敏有効性 NGF誘発痛覚過敏のモデルにおける全身投与によるBXhVH5VL1 N297A、muMNACEP mIgG1及びhIgGの抗痛覚過敏有効性を比較した。] [0313] 3種類の投与量(1、3、8mg/kg)のBXhVH5VL1 N297Aと対照hIgGの試験を行った(図13)。同様に、2種類の投与量(1、8mg/kg)のmuMNACEPとmIgG1の試験を行った(図14)。全ての場合において、rhNGFの皮内注射の24時間前に腹腔内投与を行った。] 図13 図14 [0314] 8mg/kg及び3mg/kgのBXhVH5VL1 N297Aによる全身前治療により、同側と対側の足後退応答(図13)の有意差がなかったことに示されるように、rhNGF注射後の痛覚過敏の発生が有意に防止された。] 図13 [0315] マウス親抗体mMNACEP(8mg/kg)の全身前治療でもrhNGF誘発痛覚過敏の発生は有意に防止された(図14)。しかしながら、BXhVH5VL1 N297Aの総合的な鎮痛反応はmMNACEP抗体と比較してより良好なように思われた。] 図14 [0316] 同じ投与量では、陰性対照(mIgG1、hIgG)の同時投与後は、同側の足応答において痛覚過敏が常に存在していた。] [0317] データは、各治療(矢印)による500ngのrhNGFの皮内注射の前(ベースライン)後の平均±95%CIとして示す。対側の足後退と比較した場合の同側の足引き戻し時間の有意な減少は「*」及び「**」(p<0.05、p<0.01、対応のあるt−検定)によって示す。] [0318] 実施例8 本発明の抗体/誘導体をさらに評価するために行った別のインビボ実験について以下に記載する。] [0319] ホルマリン試験 抗体/誘導体をマウスに腹腔内前注射した。18時間後、5%ホルマリンを右の足蹠に注射した。なめ時間(負傷した足をなめた時間)を1時間まで測定した。] [0320] 慢性絞扼損傷試験 神経障害性異痛を引き起こすために、マウスの坐骨神経を外科的に絞扼した。その後、抗体/誘導体を投与し、対側肢と比較した場合の、外傷肢への局部的な機械的刺激に対する後退応答を測定した。] [0321] 関節炎モデル ラットの尾の付け根に完全フロイントアジュバントを皮内注射した。約3週間後、ラットは関節痛を特徴とする全身性多発関節炎を発症した。ラットに抗体/誘導体を投与し、関節を穏やかに動かした場合の発声強度を測定する発声検定によって鎮痛作用を評価した。] [0322] サルカラゲナン誘発疼痛モデル アカゲザルに抗体/誘導体を静脈内投与(前投与)した。翌日、アカゲザルの尾にカラゲナンを皮下注射した。熱刺激に対する引き戻し時間を測定した。] 実施例 [0323] 全般的事項 文脈によってその他の解釈がなされない限りにおいて、以下の全般的事項が適用される。 1)上述した参考文献の開示内容は、上記参照によって本願に援用するものとする。 2)「含む」という用語は非限定的であり、「有する」及び「からなる」を含む。従って、「含む」という用語は、記載された実体、ステップ、複数の実体又は複数のステップが含まれることを意味し、その他の実体、ステップ、複数の実体又は複数のステップが排除されることを意味するものではない。 3)具体的に記載されていない場合であっても、本発明の態様の均等物は、本発明の範囲に含まれる。]
权利要求:
請求項1 a)図1aに示すBXhVH1、BXhVH2、BXhVH3、BXhVH4、BXhVH5、HuVHWOv及び前記配列の変異体から選択される配列を含む可変重鎖及び/又はb)図1bに示すBXhVL1、BXhVL2、BXhVL3、BXhVL4、BXhVL5、BXhVL6、BXhVL7、BXhVL8及び前記配列の変異体から選択される配列を含む可変軽鎖を含む抗TrkA抗体又はTrkAに結合することができる前記抗体の誘導体。 請求項2 請求項1において、前記抗体が以下の軽鎖及び重鎖の組み合わせのいずれかを含む抗体又はTrkAに結合することができる前記抗体の誘導体。BXhVH1VL1、BXhVH1VL2、BXhVH1VL3、BXhVH1VL4、BXhVH1VL5、BXhVH1VL6、BXhVH1VL7、BXhVH1VL8、BXhVH2VL1、BXhVH2VL2、BXhVH2VL3、BXhVH2VL4、BXhVH2VL5、BXhVH2VL6、BXhVH2VL7、BXhVH2VL8、BXhVH3VL1、BXhVH3VL2、BXhVH3VL3、BXhVH3VL4、BXhVH3VL5、BXhVH3VL6、BXhVH3VL7、BXhVH3VL8、BXhVH4VL1、BXhVH4VL2、BXhVH4VL3、BXhVH4VL4、BXhVH4VL5、BXhVH4VL6、BXhVH4VL7、BXhVH4VL8、BXhVH5VL1、BXhVH5VL2、BXhVH5VL3、BXhVH5VL4、BXhVH5VL5、BXhVH5VL6、BXhVH5VL7、BXhVH5VL8又はHuVHWOv/HuVLWO。 請求項3 請求項1又は2において、図1a及び図1bにおいて下線を付したCDR領域又は下線を付した領域当たり2以下のアミノ酸変化を有するそれらの変異体から選択される1以上のCDR領域を含む抗体又は誘導体。 請求項4 前記請求項のいずれか1項において、6個のCDR領域を含む抗体又は誘導体。 請求項5 前記請求項のいずれか1項において、図1a及び/又は図1bに示す下線を付していない配列及びそれらの配列と少なくとも75%の配列相同性を有するそれらの変異体から選択される複数のフレームワーク領域を有する抗体又は誘導体。 請求項6 請求項5において、前記配列相同性が少なくとも85%である抗体又は誘導体。 請求項7 請求項5において、前記配列相同性が少なくとも95%である抗体又は誘導体。 請求項8 請求項5において、前記変異体における、前記フレームワーク領域に存在するマウス残基の割合が、図1a及び/又は図1bに示す対応する下線を付していない領域よりも高くない抗体又は誘導体。 請求項9 前記請求項のいずれか1項において、前記重鎖CDR領域の1以上が、図1aにおいてBXhVH1、BXhVH2、BXhVH3、BXhVH4、BXhVH5又はHuVHWOvについて下線を付した対応するCDR領域と同一の配列を有する抗体又は誘導体。 請求項10 請求項9において、前記重鎖CDR領域の全てが、図1aにおいてBXhVH1、BXhVH2、BXhVH3、BXhVH4、BXhVH5又はHuVHWOvについて下線を付した対応するCDR領域と同一である抗体又は誘導体。 請求項11 前記請求項のいずれか1項において、前記軽鎖CDR領域の1以上が、図1bにおいてBXhVL1、BXhVL2、BXhVL3、BXhVL4、BXhVL5、BXhVL6、BXhVL7又はBXhVL8について下線を付した対応するCDR領域と同一である抗体又は誘導体。 請求項12 請求項11において、前記軽鎖CDR領域の全てが、図1bにおいてBXhVL1、BXhVL2、BXhVL3、BXhVL4、BXhVL5、BXhVL6、BXhVL7又はBXhVL8について下線を付した対応するCDR領域と同一である抗体又は誘導体。 請求項13 前記請求項のいずれか1項において、TrkAに対してTrkBよりも高い親和性で結合する抗体又は誘導体。 請求項14 前記請求項のいずれか1項において、TrkAに対する親和性がTrkBに対する親和性の少なくとも2倍である抗体又は誘導体。 請求項15 前記請求項のいずれか1項において、TrkAに対する親和性がTrkBに対する親和性の少なくとも4倍である抗体又は誘導体。 請求項16 前記請求項のいずれか1項において、TrkAに対する親和性がTrkBに対する親和性の少なくとも6倍である抗体又は誘導体。 請求項17 前記請求項のいずれか1項において、TrkA受容体へのNGFの結合を阻害又は減少させることができる抗体又は誘導体。 請求項18 前記請求項のいずれか1項において、TrkA受容体へのNGFの結合によって誘起され得る1以上の生物学的活性を阻害又は減少させることができる抗体又は誘導体。 請求項19 前記請求項のいずれか1項において、非齧歯動物に由来する定常領域を含む抗体又は誘導体。 請求項20 ヒト定常領域又はヒト定常領域と少なくとも75%の配列相同性を有する定常領域を含む抗体又はその誘導体。 請求項21 ヒトIgG定常領域又はヒトIgG定常領域と少なくとも75%の配列相同性を有する定常領域を含む抗体又はその誘導体。 請求項22 a)下線を付したAで開始し、Kで終端する重鎖について図6に示す配列又は前記配列と少なくとも75%の配列相同性を有する配列及び/又はb)下線を付したRで開始し、Cで終端する軽鎖について図6に示す配列又は前記配列と少なくとも75%の配列相同性を有する配列を含む定常領域を含む抗体又はその誘導体。 請求項23 a)下線を付したAで開始し、Kで終端する重鎖について図6に示す配列及び/又はb)下線を付したRで開始し、Cで終端する軽鎖について図6に示す配列又は前記配列と少なくとも75%の配列相同性を有する配列を含む定常領域を含む抗体又はその誘導体。 請求項24 請求項22又は23に記載のa)及びb)の両方を含む抗体又は誘導体。 請求項25 前記請求項のいずれか1項において、以下の1以上を防止又は減少させるヒト免疫グロブリン定常領域に対して1以上のアミノ酸変化を有する定常領域を含む誘導体。a)補体系の活性化b)補体媒介性溶菌c)T細胞の活性化d)Fc受容体への結合 請求項26 前記請求項のいずれか1項において、図2に示すTrkA−IgG結合検定において0.1を超えるOD450/630nm値を有する抗体又は誘導体。 請求項27 前記請求項のいずれか1項において、図2に示す検定において0.2を超えるOD450/630nm値を有する抗体又は誘導体。 請求項28 前記請求項のいずれか1項において、図2に示すTrkA−IgG結合検定において0.3を超えるOD450/630nm値を有する抗体又は誘導体。 請求項29 前記請求項のいずれか1項において、図2に示す検定において0.3を超えるOD450/630nm値を有する抗体又は誘導体。 請求項30 前記請求項のいずれか1項において、実施例に記載するFACS検定においてTF1細胞のFACS染色を1倍を超えて増加させる抗体又は誘導体。 請求項31 請求項30において、前記増加が、少なくとも1.5倍、少なくとも2.0倍、少なくとも2.5倍又は少なくとも3.0倍である抗体又は誘導体。 請求項32 前記請求項のいずれか1項において、実施例に記載する検定において、TrkA−IgGへの結合について4.18×10−8M未満のKD値を有する抗体又は誘導体。 請求項33 請求項32において、前記KD値が2.48×10−9M未満である抗体又は誘導体。 請求項34 請求項33において、前記KD値が1×10−9M未満である抗体又は誘導体。 請求項35 前記請求項のいずれか1項において、少なくとも1つの鎖(関連CDR領域を除く)の可変領域の全フレームワーク領域について測定した場合に、少なくとも85%のヒト化度を有する抗体又は誘導体。 請求項36 前記請求項のいずれか1項において、少なくとも1つの鎖(関連CDR領域を除く)の可変領域の全フレームワーク領域について測定した場合に、少なくとも90%のヒト化度を有する抗体又は誘導体。 請求項37 前記請求項のいずれか1項において、少なくとも1つの鎖(関連CDR領域を除く)の可変領域の全フレームワーク領域について測定した場合に、少なくとも95%のヒト化度を有する抗体又は誘導体。 請求項38 請求項35〜38のいずれか1項において、軽鎖及び重鎖の両方のフレームワーク領域について少なくとも前記ヒト化度を有する抗体又は誘導体。 請求項39 以下のいずれかである、前記請求項のいずれか1項に記載の抗体の誘導体。a)前記抗体のフラグメントb)フラグメント多量体c)前記抗体、フラグメント又はフラグメント多量体と他の部位との融合産物d)前記抗体、フラグメント、フラグメント多量体又は融合産物と少なくとも75%の配列相同性を有する、前記抗体、フラグメント、フラグメント多量体又は融合産物の変異体。 請求項40 請求項39において、前記誘導体が融合産物であり、前記他の部位が、診断物質、治療物質、標識物質、産物の半衰期を増加させる物質及び/又はヒト宿主における前記誘導体の免疫原性を減少させる物質である誘導体。 請求項41 請求項40において、前記治療物質が細胞毒である誘導体。 請求項42 前記請求項のいずれか1項において、PEG化されている抗体又は誘導体。 請求項43 前記請求項のいずれか1項において、実質的に単離されている抗体又は誘導体。 請求項44 前記請求項のいずれか1項において、実質的に精製されている抗体又は誘導体。 請求項45 前記請求項のいずれか1項において、固定されている抗体又は誘導体。 請求項46 請求項1〜45のいずれか1項において、医学に使用される抗体又は誘導体。 請求項47 請求項1〜45のいずれか1項において、痛みの治療に使用される抗体又は誘導体。 請求項48 請求項1〜45のいずれか1項において、慢性の痛みの治療に使用される抗体又は誘導体。 請求項49 請求項1〜45のいずれか1項において、急性の痛みの治療に使用される抗体又は誘導体。 請求項50 請求項1〜45のいずれか1項において、膵臓炎、腎石、子宮内膜症、IBD、クローン病、術後癒着、胆嚢結石症、頭痛、月経困難症、筋骨格痛、捻挫、内臓痛、卵巣嚢腫、前立腺炎、膀胱炎、間質性膀胱炎、術後痛、片頭痛、三叉神経痛、火傷及び/又は創傷の痛み、損傷に関連する痛み、神経性疼痛、筋骨格疾患に関連する痛み、関節リウマチ、変形性関節症、強直性脊椎炎、関節周囲の病理、腫瘍による痛み、骨転移の痛み、HIV感染の1以上に関連する痛みの治療に使用される抗体又は誘導体。 請求項51 請求項1〜45のいずれか1項において、癌の治療に使用される抗体又は誘導体。 請求項52 請求項1〜45のいずれか1項において、ADCCに関連する治療に使用される抗体又は誘導体。 請求項53 請求項1〜45のいずれか1項において、神経障害(例えば、神経変性障害)の治療に使用される抗体又は誘導体。 請求項54 請求項1〜45のいずれか1項において、アルツハイマー病の治療に使用される抗体又は誘導体。 請求項55 請求項1〜45のいずれか1項において、糖尿病の治療に使用される抗体又は誘導体。 請求項56 請求項1〜45のいずれか1項において、ウイルス性障害の治療に使用される抗体又は誘導体。 請求項57 請求項1〜45のいずれか1項において、HIV媒介性障害の治療に使用される抗体又は誘導体。 請求項58 請求項1〜45のいずれか1項において、ハンセン病の治療に使用される抗体又は誘導体。 請求項59 請求項1〜45のいずれか1項において、炎症性障害の治療に使用される抗体又は誘導体。 請求項60 請求項1〜45のいずれか1項に記載の抗体又は誘導体と、医療における同時、連続又は協調投与のための鎮痛剤と、の組み合わせ。 請求項61 請求項1〜45のいずれか1項に記載の抗体又は誘導体と、医療における同時、連続又は協調投与のためのNGFと、の組み合わせ。 請求項62 請求項1〜45のいずれか1項に記載の抗体又は誘導体と、医療における同時、連続又は協調投与のための抗TrkA抗体又はその誘導体と、の組み合わせ。 請求項63 請求項1〜45のいずれか1項に記載の抗体又はその誘導体と、製薬学的に許容し得る担体又は賦形剤と、を含む医薬組成物。 請求項64 請求項1〜45のいずれか1項に記載の抗体と、別の薬学的活性物質と、を含む医薬組成物。 請求項65 請求項64において、前記別の物質が以下の1以上である医薬組成物。a)鎮痛薬b)別の抗TrkA抗体又はその誘導体c)NGFd)抗癌剤 請求項66 請求項1〜45のいずれか1項において、診断又は予後に使用される抗体又は誘導体。 請求項67 TrkAの異常発現又はTrkAが関連する異常活性が関与する症状の診断又は予後に使用するための抗体又はその誘導体。 請求項68 請求項47〜59に記載の疾患又は障害の診断又は予後に使用するための抗体又はその誘導体。 請求項69 生体試料を得、請求項1〜45のいずれか1項に記載の抗体又は誘導体を前記生体試料に投与することを含む方法。 請求項70 請求項69において、前記抗体又は誘導体の結合結果を陽性又は陰性対照試料と比較することをさらに含む方法。 請求項71 請求項1〜45のいずれか1項に記載の抗体又は誘導体の可変軽鎖を含むポリペプチド。 請求項72 請求項1〜45のいずれか1項に記載の抗体又は誘導体の可変重鎖を含むポリペプチド。 請求項73 請求項71又は72において、1以上のヒト定常領域を含むポリペプチド。 請求項74 請求項1〜45のいずれか1項に記載の抗体又はその誘導体又は請求項71〜73のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードする核酸。 請求項75 請求項74に記載の核酸を含むベクター。 請求項76 請求項1〜45のいずれか1項に記載の抗体又はその誘導体又は請求項71〜73のいずれか1項に記載のポリペプチドを発現する発現系又はそのような発現を行うように誘発することができる発現系。 請求項77 請求項1〜45のいずれか1項に記載の抗体又はその誘導体又は請求項71〜73のいずれか1項に記載のポリペプチドを発現する非ヒト遺伝子組換え哺乳動物又はそのような発現を行うように誘発することができる非ヒト遺伝子組換え哺乳動物。 請求項78 実施例及び/又は図面を参照して実質的に説明した発明。 請求項79 請求項1〜45のいずれか1項に記載の抗体又は誘導体と、被投与者による鎮痛剤としての使用を指示する説明書と、を含むキット。
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